きっど☆かるてっと






「731、731・・・・・・ないっ」



雪が積もり真っ白な世界の中、セーラー服にダッフルコート、胸の下まであるストレートのダークブラウンの髪をおさげにし、ビシッと前髪を留めるという"ザ・真面目ちゃん"な格好で大きな板の前に立つあたしの頭の中もまた、真っ白になっていた。









おわった。




あたしの人生はもう終わったんだ・・・







何故あたしがこんなに絶望の淵に立っているのかというと、本日は高校受験の合格発表で。


目の前の大きな板に貼り出された紙のたくさんの数字の中に自分の受験番号は何度見ても書いていなくて。



つまりそれは、受験に失敗したという事だからである。




そもそも県内でも有名な成績優秀な生徒しかいないような私立の高校に、超凡人なあたしが入れるなんて思ってなかった、し・・・



「はぁ。」



でもやっぱり、どこか期待していた部分もあったのだろうか、無意識にため息が出る。


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