きっど☆かるてっと
振り返ればそこに居たのは凪で、テンションが超絶低いあたしとは逆で、ニコニコしながら「ごめんごめーん」と更にあたしの肩を叩く。
普通に痛いし。
てか、元気だなこいつ・・・
っ!もしかして凪、受かったの?!
信じられん・・・・・・
「なんでそんな顔してんの?ほら、こっち来て!」
はああ、と深いため息を吐いて落ち込むあたし。
その腕を楽しそうに掴んで、人と人との間を縫うようにして少し駆け足で歩く凪。
そんな凪に半分引きずられながらついて行けば、突然人がほとんど居ない場所へと出た。
目の前には小さな掲示版といくつかの貼り紙。そして満面の笑みの、凪。
「ジャジャーン!ほら、これ見て!!」
得意気に掲示版に貼られたA4サイズの紙を指さされたものだから、ちょっとばかしダルいけれど仕方なくその紙を見る。
「とく、べつ、ごうかく、わく?」
「そう!」
『特別合格枠 合格者』と書かれたその紙は、普通なら見逃してしまいそうな物だけど一応合格発表の紙らしい。
―――そしてあたしは気づいてしまった。
「まさか、凪・・・」
「あははー」