被害妄想ダーリン
バスの揺れが気持ちいい。
つい、うとうとしてしてしまう。
――――――…
「……ちゃん?真知子ちゃん?」
修司くんが私の名前を呼んでる…。
「…へっ……あ、私寝てた?」
「うん。
ごめんね。起こしちゃって。
もう着いたから。」
…あ、そうなんだ。
「はいはーい!
押さない!駆けない!喋らない!さっと降りる!」
…叔父さん、
避難訓練じゃないんだから。
「[おかし]の法則でごわすね!
おいどんはお菓子大好きでごわす!」
…お前は食い物の事しか頭にないのか。
デブはポテトチップスをボリボリと食べながらバスを降りる。
私と修司くんもバスを降りた。
「さあーて!
まずは道頓堀付近へ向かうかー!」
と、慎二くんが言う。
「え?また?」
この前行ったじゃん…。
「この前は修司が色々したからゆっくりまわれへんかったやろ?
今日はゆっくりまわるで!」
慎二くんはそう言って皆の先頭に立った。