強引上司のターゲット
ボフッ!!と地球爆発レベルで頭が噴火した。あぁ…。
また気障なこと言った…!
また強引なこと言ってる!



すっかり忘れていた思い出が、どうして忘れていられたんだと言うほど鮮明に蘇ってくる。



そうだった。

小さい頃いつも遊んでた公園に、白くて小さくて、とっても優しい男の子がいた。

優しくて優しくて、優しすぎるから、ちょっかいを出してくる悪ガキからあたしが守ってあげてた。


守ってあげないと!って思ってた。



しばらく経ってその光くんは、遠い遠い所に引っ越すことになったんだ。



最後の日。

光くんは言ってくれた。



『僕が大人になったら、絶対に瑞花を守るからね』



そうか…
あれは課長だったのか…。


あんなにか弱かったのに、あたしを『瑞花』って呼んでたもんね。
本当は年上の子だったんだ。




本当に、光くんなんだ。
光くん…今でもやっぱり優しいんだね。




あの頃。


優しくて、優しすぎて、守らずにはいられなかったけど、今は…その優しさであたしを守ろうとしてくれてる。


あの優しさが、強く強くあたしを守ってくれる。



課長の背中にそっと腕を伸ばせば、あたしの心は驚くほどに、満たされていった。
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