強引上司のターゲット
あーあ。認めちゃった。


完敗。

あたし、課長に完敗だよ。



なんで、“今”なんだろ。
今更気付いたって、もう遅いのに。
課長とは、会社以外で会わないって決めたのに。



そう。だって課長はあたしに
“感謝”してるんだから。


あの公園で、課長はあたしに言った。



「子供の頃の俺には、守ってもらえたことがすごく嬉しかった」って。



「だからずっと忘れなかったんだ」って。





「いつかまた会えたら、その時は絶対にお返ししようって、今度は俺が守るって思ってた。だから会えてよかった。」って…。





課長はあたしに、感謝してる。

だから「守る」なんて言ったんだ。




…ぅわぁ〜。
なんかきっついな〜。


課長のは、ただの責任感。


あたしのとは違うじゃない。




なんて、残酷なんだろう。




感謝なんて、大袈裟だよ。
あたしを守る義務なんてないじゃない。


課長は幼い頃のお返しだと思ってるんだろうけど、優しくされたらきっと、甘えちゃう。

恋人でもないのに、そんなのおかしいよね。

恋人でもないのに、辛過ぎるよね。



だからあたしは、もっと強くならなくちゃ。
守るなんて言われないくらい、強くならなくちゃ。


あたし、強くなる。


強くなる!
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