強引上司のターゲット
自分の気持ちに素直になってしまえば、溢さないはずだったものも、キツく結んだ唇も、全部が全部ゆるゆるだ。


人通りの多い駅までの道で一人突っ立ったまま泣いてるアラサー女子はどんなに滑稽なものか…
客観的に考えた途端、っぷ!と出た自嘲笑いに涙が止まった。



……さて。

どうする。


どうするんだろう、あたし。



正直に認めてしまえば
課長に会いたくて堪らない。



でも…いいの?


美穂ちゃんは?

今断ったばっかりの新庄さんは?


それに…元彼に未練があったはずのあたしは?軽すぎない?




今まで…気持ちのまま動いたことなんてない。
だから…
でも……。





でも今は。



課長は…



課長のことだけは、後悔したくないっ…




「よしっ!」




人目もはばからず気合を入れて、もう後はどうにでもなれ!という気持ちでホームに向かった。
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