確信犯
後ろめたさ。
身勝手に巻き込んだ匠への、感情。
私をくるむのは、それだけ。
逃げ場は作らない。
そう決めたのに。
この期に及んで子供ばかり見て、この命を逃げ場にしている。
それは確かに。
救いだった。
与えられないモノに縋りたくない。
母の苦しみが、降り注ぐ。
重い――私達は、重すぎる
「オマエさ、なんで何も欲しがらないの?何も求めないの?」
欲しがらないのは。
求めないのは。
怖かったから。
やりたいコト以外に、持っていかれるようなモノがあったら。
きっと、貫けなかった。