確信犯
自分の息子の動向を探らせているのは正直、よく分からなかった。
距離を置いているようだったし。
疎んじている様子でもあったから。
一ノ瀬さんの異動が決定した事を、会長に報告すると。
残業後に会長室へ呼び出された。
凍てつくような目で。
私をソファーに横たえると。
会長はベルトを外した。
思わず、起き上がって。
会長を凝視する。
それは。
私が切望した、初めての会長自身。
ジャケットを脱いで。
ネクタイはしたままで。
現れてくる、会長自身は。
年齢なんて吹き飛ぶほど力強い。
手を伸ばして触ったら。
ゴツゴツした小さな感触があった。