優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)
すると
「…やっぱり、変わってるな。」
頭上から降ってきた言葉に
そっと顔をあげると
決して笑っている訳じゃないけれど
さっきよりは表情が幾分か穏やかな
赤羽さんが私を見ていた。
「…赤羽さん?」
その顔に少しドキッとしたけど
さっきよりは目つきも抑えられていて
少しホッとした。
「…はぁっ…全く。」
赤羽さんは大げさにため息をつくと
スーツの内ポケットから
携帯を取り出して開くと
「…おい、篠村、その手を離せ。
いつまでも俺のスーツを掴むな!!
それに、ぼんやりしてないで
お前も携帯を早く出せ!!
番号とアドレス交換するぞ!!」
と、私を見下ろしながら急かした。
「…えっ!?あの…その…。」
突然の事に状況を飲み込めない私に
「…お前は俺と友達になりたいんだろ?
だったら、番号とアドレス交換するのは
普通じゃねーのか?
嫌だったらいいぞ、別に。」
赤羽さんは携帯をいじりながら
私を睨みつけてきた。