あまのじゃくな彼女【完】
「ただの同級生がお見舞い来るんだ・・・へぇ。心配してくれるなんて優しいんだね」
「お前何でそれ知ってる!?宏太か、アイツ余計な事言いやがって・・・」
「宏兄じゃないわよ。マンションですれ違ったの」
「あぁ?何だその出来すぎた偶然は。お前タイミング見計らって来たってのか」
偶然なんだから仕方ない。別に悪い事もしていないのに、何で私が責められなきゃならないんだ。濡れ衣だ。
「大体お前、いつ帰ったんだよ!綾江のやつ見舞い来たとか言いつつ手ぶらだし、メシ位めいに頼もうと思ったのによ。お前うちに入れたらいつの間にか寝ちまって起きたら居ないし。せめて声かけて帰れよ」
今度は芽衣子が呆れる番だった。
この身勝手に責めてくるうさんくい係長殿は、あんだけ濃厚なキスをして散々動揺させておきながら微塵も覚えてないと言うのだ。
係長殿が風邪で休んだ数日。寝不足になりつつ悩んだ末「どういうつもりだ!」と問い詰めるつもりだったのに。それすら先手をうって封じられてしまった。