あまのじゃくな彼女【完】
宏太は既に半分以下にまで減ったジョッキをテーブルへ置くと口を開いた。
「で?何だ話したい事ってのは」
さして興味なさげに手元の枝豆を弄っているのも、彼なりの配慮だろう。
いつも誘うのは宏太、俺から呼び出すのはろくでもないことがあった時だ。今日の事も大方予想はしているはずだ。
「異動になった」
「あ?サラリーマンなんだからそん位あるだろ。まさかそれだけで呼んだんじゃねぇだろよ」
あり得ない、という呆れた顔で俺を見た。
もちろんそれだけじゃない。そんなのいつかは逃げられないって分かってた事だ。
「伯父さんが・・・めいの事、目ぇつけたみたいだ」
「・・・なんだそれ、意味わかんね。ちゃんと話せ」