イージーラブじゃ愛せない
「柴木ちゃん、私の恋愛にはすごくおせっかい焼いてくれたのに、どうして自分の事となるとそんなに淡白なの」
風間くんの取り分けてくれたタラモサラダを食べながら、りんが悲しそうにそう言う。仲いいなあ、このふたり。とどこか満ち足りた気分で眺めながら私は自分の分のサラダを取り分けた。
「だってりんと風間くんの恋愛は楽しいもん。りんは可愛いし風間くんは優しいし。見てて応援したくなる」
「私だって柴木ちゃんの応援したい」
「私のはつまんないからいいよ」
「柴木ちゃ~ん」
また悲しげにりんは嘆いたけれど。いや、ほんと私はつまらん人間だからさ。自分でさえ、自分の事より人のおせっかい焼いてる方が楽しいと思うもん。
特にりんみたいな明るくて素直な子の世話を焼くのは楽しい。りんが風間くんと幸せそうにしてるの見てるとこっちまでニヤニヤが止まんない。
だから私はそれでいいじゃん、って思うんだけど。
なーんでさっきからジョージは隣で私を睨んでるんだか。
て言うか、今日はこいつが無口なのが不気味だ。自分で主催した飲み会のくせに。なんか明るい話題振って盛り上げなさいっての。
もうメンドいので私は隣のジョージはまるっと無視して
「そう言えば知ってる?田中主任てヅラなんだって」
自分から明るい話題を振ることにした。