イージーラブじゃ愛せない
……ボンネルコイルかな。太いコイルのタイプかも。
翌日昼休み。
私はベッド売り場のマットレスサンプルを腕を組んで眺めていた。
もうこれはインテリアショップ店員の職業病だ。仕方ない。ジョージのベッドのマットレスが気になる。
ヤツの体重ならもっと柔らかくてもいいのに、と私はサンプルのマットを片っ端からフニフニと揉んでいった。
「くるみ……柴木ちゃん、何してるの?」
おお、噂をすれば影。いや、噂はしてないけれども。
催事コーナーのコタツフェアで使う布団を取りに来たと思わしきジョージが、羽毛布団のつまったケースを抱えて私の後ろから話しかけてきた。
「んー。あんたのベッドのマット、硬かったなあと思って」
ジョージの方をチラと見てから、私は再びサンプル揉みに集中する。
「あれボンネルコイル?」
「……いや、ハイカウント」
「えぇ!?硬すぎ!身体痛くなるよ!」
ジョージの答えに驚き振り向いてみれば、何故だかヤツは妙に赤らめた顔をしてこちらを見ていた。