恋するリスク
棚からそれらを引き出していると、突然、リネン室の扉が開き、私はその方向へ目を向けた。

「!!」

視界の中の人物に、一瞬で身体が固まる。

西村先生はそのままリネン室に入ってくると、有無を言わさない勢いで、私を壁際に追い込んだ。

「な、なに・・・!?」

動揺を隠せず、震える声で私は尋ねる。

「・・・土曜日、どこ行ってた?」

「え・・・?」

私を見下ろす瞳には、明らかに怒りの色が見えている。

「話がしたくて、お前のマンション行ったんだけど。

・・・佐藤くんの車から降りてくるとこだった。」

「!」

「付き合ってんの?」

「・・・違うけど・・・。」

「お前、付き合ってもいない男と、出かけるような女じゃないだろ。」

射抜くような視線で、私を見つめる。

悪いことをしたわけでもないのに、私はたじろぎ、壁に背中を押し付ける。

「・・・付き合ってないけど、好きってこと?」

「っ!そ、それはっ・・・!」

口ごもる私の顔を挟み込むように、西村先生は両腕を壁につけた。

「オレの後に佐藤くんとか。つまらないと思うけど。」

「そんなこと・・・。」








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