恋するリスク
足が震える。

逃げてしまいたいのに、この場を離れることが出来ない。

「お前、オレの女に戻れ。」

「はっ・・・!?」

理解できない言葉の羅列に、私の頭は混乱する。

「あれだけ好きだっただろ、オレのこと。」

「それは・・・もう、昔のことでしょう。

西村先生だって・・・相沢先生がいるじゃないですか。」

勇気を出して目線を上げると、西村先生は私に顔を近づける。

「・・・別れたら、戻ってくるのか?」

「えっ・・・。」

「あいつと別れたら、お前はオレのところに、戻ってきてくれるのか?」

心臓が止まる。

真っ直ぐな熱を帯びた瞳を、私はそらすことが出来ない。


(う、そ・・・。)


相沢先生より、私を選ぶってこと・・・?


(まさか、そんなこと。)


口先だけだとわかっていても、私は思わず息を飲む。









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