恋するリスク
「お先に失礼します。」


(・・・ふう・・・。)


ナースステーションを出るなり、私は大きくため息をつく。

あれから、西村先生と関わる仕事はなく、今日を無事に終えることは出来たけれど。

気づかないフリをしていたものの、彼の視線は感じていた。

同じ職場なわけだし、ずっとこのままでいるわけにはいかない。

西村先生は、私の気持ちが佐藤くんにあることを、もう完全に気づいている。

このまま、というのが一番、誰に対しても不誠実で、いけないのかもしれない。

佐藤くんに、私の気持ちを伝えようか。

そんなことを考えながら廊下を歩いていると、医局の前で百瀬先生と話をしている佐藤くんの姿を見つけた。

目が合ってドキッとしたものの、会釈だけで通り過ぎようとした私に、百瀬先生が声をかけてきた。

「藤崎、これから佐藤くんとメシ食いに行くんだけど。

おまえも行くか?」

「えっ!?」

突然の誘いに、私は戸惑う。

「ど、どうしようかな・・・。」

「予定ないなら行こーぜー。2人の恋バナ聞きたいし。」

「!!ええっ!!??」
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