恋するリスク
にやにやと、私と佐藤くんを交互に見つめる百瀬先生。

私たちが付き合っていると思い込んでいるらしい。


(・・・ほんとに、色恋沙汰好きなんだから・・・。)


「そんな、話すことないですよ。」

付き合っているわけじゃないのに。

恥ずかしさと佐藤くんに対する申し訳なさで、私は百瀬先生を一蹴する。

「またまたー。なあ、佐藤くん。」

「いえ。本当に。今日は2人で飲みましょう。」

営業スマイルで、百瀬先生をなだめる佐藤くん。

「えー、つまんねーなー。」

百瀬先生が口を尖らせる。

その時、医局から大きな影が現れて、私ははっと目を向けた。


(西村先生・・・!)


彼は私の前に歩み寄ると、そのまま手首をつかみ、自分の方へと引き寄せた。

「!!」

「じゃあ、真緒はオレに付き合え。」

「えっ・・・!?」

「お前の好きなところでいい。家でもいいし。」

「な、に、言って・・・。」

佐藤くんの前で手を握られているなんて。

それだけでも頭に血が上りそうで、私は西村先生の言葉が理解できない。
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