恋するリスク
「うん・・・多分、そうなんじゃないかな。

いつ婚約したのか聞いてないけど。

とにかく、西村先生は二股かけてて、私が浮気相手の方だったってことは確実だと思う。」

「・・・ひどい・・・。」

そう言ったきり言葉が出なくなったようで、穂乃香はぐっと押し黙る。

どこか冷静に自分を見つめる私は、そのまま淡々と話を続けた。

「いつから、とかいろいろ聞きたいし、怒りもぶつけたいところだけど。

今は顔も見たくない気もするし・・・。

まあ、聞けるようになったら、ちゃんと聞こうかなって思ってる。」

「・・・そっか。でも、許せないな、西村先生。

こんな形で真緒を傷つけるなんて。」

「・・・うん・・・。」

「4月から婚約者が来るって、医者として一緒に働くっていうことでしょう?

真緒もいるのに、どんな顔していられるんだか。」

「・・・ね。多分、今日で先生たちは全員このこと知ったんだろうから、

看護師側にうわさがまわるのも、時間の問題かな。」

話しながら、ズーンと気持ちが落ち込んだ。
< 19 / 174 >

この作品をシェア

pagetop