恋するリスク
「へえ。私、豚骨大好きなの。どこらへんにあるの?」

「ああ、じゃあ今度お連れしますよ。

・・・って、あ、いや・・・彼氏がいるのに誘ったりするのはマズイか・・・。」

最後の方は独り言のように呟く。

「すいません」と言いながら、佐藤くんは額をかく。

そんな様子を見ていたら、ふと、西村先生の顔が頭に浮かんだ。

フツフツと、怒りの気持ちが沸いてくる。

酔いも手伝って、私はもう、どうでもいいやとまたもやヤケになっていく。

「彼氏、いないよ。今朝フラれたから。」

「えっ・・・!?」

佐藤くんの動きが止まる。

先ほど聞いたであろう「西村先生の彼女」という情報と、今聞いた私の言葉が、うまくつながらない様子。

「フラれた・・・って、藤崎さんがですか?」

「うん。」

「・・・あり得ないな・・・。」

「だから、気にしないで!今度ラーメン屋さん、連れてってね。」

放心したような佐藤くんに声をかけると、彼は少し困ったような顔をする。

そのまましばらく考えこんでから、佐藤くんは「はい」と返事した。

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