恋するリスク
そんなことを考えながら、私は佐藤くんの肩におずおずと手をかける。

すると、前から腕を引っ張られ、「もっとしっかり持ってください」と注意された。

「うん・・・。」

観念して首元にきゅっとしがみつくと、佐藤くんは私の足を支えてゆっくりと歩き出す。


(・・・恥ずかしい・・・。)


「重いでしょう。」

何か言わずにはいられなくて、私はポツリと呟く。

「大丈夫ですよ。きたえてるし。」

前を向いたまま、佐藤くんはやさしく答えてくれる。

「・・・そうなの?」

「はい。ずっと陸上やってて、いまも暇あれば走ってるので。

藤崎さん担ぐくらい余裕ですよ。」

「そーなんだ・・・。」

私が口を開くたび、佐藤くんの耳に、自分の唇が触れてしまいそうになる。

信じられないシチュエーション。

心臓の音は、ドキドキとうるさい。


(これ・・・伝わってるんじゃないかな・・・。)


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