恋愛遭難★恋は水もの〜パツンと教訓!〜
私は学べる女だ。課長が何しようとしたかわかるつもりだ。
「山田、なんの真似だ」
私は、思い切り大口を開けた。私の顎に手をかけたまま固まる課長。
「あ〜〜」口を開いているから、上手く話せない。
「山田、口を閉じて話せ」
課長の手が顎から離れたので、やっと私は口を閉じた。
「キス封じですよ」
「なんだと?」
「隙があると、課長がなんかしてきそうだから……口を大きく開けてみたんですよ」
「なんかってなんだ?」
「え? キスとか……」
「いやらしい。朝からすると思ってんのか? 山田、そんなこと考えてるのは、お前ぐらいだ」
かあっと、恥ずかしさに体が火照って来た。
「え? か、課長は考えてませんでしたか?」
「考えてない」
「で、でも、顎を掴んだから」
「キスするのに、いちいち顎は掴まない。少女漫画の読みすぎだ」
ーーーうっ、キスしようと思っていたんじゃないんだ? 恥ずかしいじゃん。警戒し過ぎてたなんて!