恋愛遭難★恋は水もの〜パツンと教訓!〜
「上野課長!」
「あ〜あ、もう来たのかよ」
神島課長は、うんざりした口調で言う。
「そいつは、俺が送る」
上野課長が来て私の太ももの下に手を入れてきた。
神島課長と上野課長に挟まれるように抱っこされている私。
「山田、いつまでそいつに掴まってるつもりだ! 俺の首を掴め!」
大声で言われて、ビックリしながら上野課長の首に手を回した。
私の体が、まるで運動会のリレーのバトンか何かみたいに神島課長から上野課長に渡った。
「迷惑かけたな。俺の女が」
上野課長が、俺の女と言う言葉をやけに強調して言った気がした。
「課長!」
「「??」」
二人の課長が私を注目した。
「え、いや、あの上野課長ってば……何を言い出すんだか……」
「本当の事を言って何が悪い。お前は、俺の女だろ」
「上野課長!」
課長の言うなりになるまいと、暴れかけた私の頬にキスをする上野課長。
ーーーえ、ホッペにキスされた!
放心状態の私。
「じゃ、神島。悪いが具合がよくなさそうなんだ。早く帰って寝かせたい。……失礼する」
くるっと向きを変える上野課長。
カツカツカツって、上野課長の靴音が静かな廊下に響いていた。