恋愛遭難★恋は水もの〜パツンと教訓!〜
「は?」

「山田ユイカ。お前だから……
赤い口紅を誰かに落とされる前に俺が落としたかった」

課長の馬鹿げたセリフに頭がどうかなりそうだった。
「課長! 会社に行くんですよ? 誰が私の口紅を落とすような真似するんですか?!」


「……神島」
真剣な課長の顔見て、余計に呆れていた。


「神島って、神島課長とは別にそういう関係ではないし」


「キスはしてないのか?」
身を乗り出してくる上野課長。

「してませんよ!」


「よし、そのまま神島には油断するなよ。何してくるか、わからないからな」


ーーー何してくるかわからないのは、あんたでしょうよ!


私に叩かれても文句を言わない課長。まあ、課長が悪いんだから当たり前だが。


全てを自分勝手に判断し、行動してしまう強引な男なんか大嫌いだ。

その上、性格が細かくて、裁縫セットを持ち歩くような男はもっと願い下げだ。

頼まれても絶対に惚れない。もし、惚れることがあるとすれば、その時はきっと、私の頭が完全にいかれたときだ。それしかない。
< 123 / 223 >

この作品をシェア

pagetop