恋愛遭難★恋は水もの〜パツンと教訓!〜
「山田、コーヒー入れてくれ」
上野課長が言ってきた。
「え?」
「コーヒーだ」
「え? 私ですか? コーヒー、コーヒー」
呟きながら、椅子から立ち上がる。
ーーー何なの? いつもなら自分で勝手にコーヒーメーカーから入れてるじゃん。
なんで今日に限って頼むわけ? しかも、考えてみたら、課長にコーヒー入れてとか頼まれたの初めてかも。
首を傾げながら、コーヒーメーカーのあるフロアの端に行く。
コーヒーメーカーのある場所はフロアの角に位置する。従って人の目にも付きにくいこの場所は、息抜きには絶好の場所でもある。
ーーーまあ、いいけど。ついでに私のも。
紙のコップを入れて、ワンタッチでコーヒーが入る優れものだ。
ワンタッチして、コーヒーが注がれるのを見ていた。
テーブルに置いていた私の手の上に、ふいに手が重ねられる。
ーーーえっ?
顔を上げてみると、上野課長が立っていた。