恋愛遭難★恋は水もの〜パツンと教訓!〜
「聞いたことあるかも。確かね、課長達と同期にいた凄い美人で……。神島課長と付き合ってたとか?」
紗季は、ボールペンの後ろを顎先に当ててもっと思い出そうとしているようで視線を斜め上に向けていた。
「神島課長の彼女だったの? そのユキって美人。今は?」
「そう。だけど…… 理由はわかんないんだけど、一年位で退社したみたいよ」
「へぇー今でも神島課長と付き合ってんのかな?」
「さあ? でも私が神島課長の彼女だったら嫌だなぁ。だって、あれだけ噂も絶えない遊び人でしょう? 耐えられないよ。私は私だけ見てくれる人がいいもん」
「まあね」
紗季のおかげで課長の話に出てきたユキって人が、神島課長の彼女だったと判明した。
ーーー神島課長の彼女になる前から、上野課長と神島課長、ユキさんの三人は飲んだりして仲良かったのかな?
まあ、どっちにしろ……。
私はパソコンに隠れつつ目だけ出して課長を見た。
ーーー何しろ。今日は課長達と私で飲みに行く。面倒な話だ。上司と飲みに行くなんてのは、楽しめないし気が重い。
ただ、今朝の謎の物体を思い出すと家に帰るのも若干怖い気がした。
また何かあったら……。無いに決まっているけど、霊とか見たことのある上野課長に確認したい。
今朝、私の城で何か変なものが見えたか見えなかったか。
そのためにも今日は、課長達に付き合って飲みに行くしかない。
それしか道は無いのだ。