恋愛遭難★恋は水もの〜パツンと教訓!〜
「え、でも顎をもたれてもキスになるわけじゃないって言ってましたよね?」
「ならない理由も無い。自分の管理位しっかりしろ」
「わかってますよ。別に……それよりこの花束なんです?」
「ああ、そうだった」
私と上野課長の小声の会話が終わり、上野課長は花束を改めて私に押し付けた。
「遅くなったお詫びだ。ごめんな、ユイカ」
上野課長は、わざとらしい位に神島課長を見てからこれ見よがしに私の頬にキスをした。
ーーーひぃ! 当たり前みたいに頬にキスしないでよ!
ほっぺたをおさえて、上野課長をにらんだ。
「神島、言っておくがユイカには手を出すな」
「まだ、出してないぜ」
ニヤニヤしている神島課長。
「出されたら困るから、今、釘をさしてるんだ」
上野課長がマジギレしているのが、掴まれた手から伝わってくる。強く痛い位に握られていた。
「……随分余裕無いんだな?ふっ」
バカにしたように鼻で笑う神島課長。
「改めて言う。お前とは、最初から飲みたく無かったんだ。全く飲む気にならない。それと、ユイカには近づくな。ユイカは、俺の女だ」
上野課長に私は腕をひっぱられ立ち上がる。
「ユイカ、帰るぞ」
「あ、ちょっと!」
花束を持って私は急いで、神島課長に頭を下げる。
店の外に出てからようやくひっぱってきた私の腕を離した上野課長。
「痛過ぎ! 馬鹿力! 上野課長って女の扱い雑すぎますよ」
手形でもついてそうな自分の二の腕を眺めた。
ーーーあ〜、赤くなってるじゃん。
「悪かったな。つい、力が出すぎた。あ〜まあ責任なら取る」
「どうやってですか?」
「本当に俺の彼女にしてやっても構わない」
上野課長は、まっすぐに私を見た。
ーーーばかみたい! そんなことを私が望んでるとまだ思ってるの?
信じられない。私は罰ゲームでも上野課長の彼女になんてなりたくない。ありえないのに。
大きく息を吐いて上野課長を仁王立ちして見返した。