恋愛遭難★恋は水もの〜パツンと教訓!〜
店の人は、ヘコんだ白桃缶を買わなくても大丈夫だと言ってくれた。
ーーーそりゃそうだ。私が倒した訳でも無いのに。
だが、私は頭を低くして言っていた。
「じゃあ、この二つだけ買いますね」
中でもかなりヘコんだ白桃缶を二つカゴに入れた私。他に買い物する気も失せて会計を済ませて店を出た。
自動ドアが開いて外に出て、ビニール袋の中身を覗いた。
ーーー白桃缶二つ……。これじゃあ。つまみにもならないじゃん。
「おい、山田」
「え?」
見ると、上野課長がビニール袋とブリーフケースを片手に持ちニヤリとした笑顔で立っていた。
「お疲れさまです」
頭を下げて通りすぎる私の隣に来て歩き出す課長。