恋愛遭難★恋は水もの〜パツンと教訓!〜
ーーーわざとらしい。早乙女さんってば噂振りまいといて……。
「大丈夫か?」
私を抱きとめながら、課長が耳元で聞いてきた。
慌てて体勢を立て直した。
「だ、大丈夫ですよ。もちろん……」
課長から離れて、改めて早乙女さんの後ろにいた軍団を眺めた。
ーーーヤバイ! やばい事に神島課長がいるじゃん! どうしよう。プライドの為に神島課長とデートに行くとか嘘ついたことが上野課長にばれちゃうかも!
どうでもいい見栄から嘘ついたことを今更悔やんでいた。
「営業の皆で飲み会なんですよ。これから、二次会なんです。良かったら、お二人も合流しませんか?」
早乙女さんの含み笑いに、ぞくっときた。
ーーー行くわけ無いじゃん。まずいよ。まずい。色々な意味でまずい!
たぶん、真っ青になってきたであろう私は無言の上野課長の横顔を仰いだ。まっすぐに上野課長が見ている視線の先を追ってみる。
「早乙女、無理に誘うな。これから2人だけで行くところがあるかもしれないだろ?」
よく通る声が聞こえてきた。
そして、上野課長の視線の先にいたのは、こともあろうに軍団から抜け出してきた神島課長だった。