現代のシンデレラになる方法
「いやー……、酢豚に桃入れるような嫁は……」
「は?」
「嘘だよ、ちゃんともらってあげるって。もう30近いあんたなんか、貰い手なさそうだしな」
照れ隠しに、嫌味を言うのはいつものこと。
すると綾子さんが、ふふふと黒く笑う。
「今度は何入れてあげようかしら」
「冗談だって、こんな綺麗なお嫁さんもらえたら光栄だよ」
ちょっと慌ててそう言い直すと、綾子さんの機嫌が戻った。
「なんだ、ちゃんと分かってるじゃない」
それから酢豚もどきを食べ終え、家で綾子さんが借りてきたDVDを見ながら過ごす。
彼女が選んだのは、昨年放映されたとあるSF映画。
内容はエイリアンVS人類といったありきたりなものだが、当時話題になったものだ。
ベタな恋愛映画でも選んでくると思ったが、まさかエイリアンとは。
隣でエイリアンにびくびくしながら見ている綾子さん。
絶対に1人で見るんだったら、こんな映画選ばないだろうに。
俺だって、恋愛映画なんて絶対に見ないが。
だけど、綾子さんとだったら見ても良かったかも。
まぁ今更、俺達の間に甘い雰囲気が流れてもちょっと居心地悪いだけだろうけど。
……だけどさ、そろそろ次に進んでもいいと思うんだ。
「正直、私ねこういうの初めて見た。すごいね今のCGってエイリアンがリアルで……」
俺が真面目な顔をしていると、綾子さんが心配そうに俺の顔を見てきた。
「昴……?」
「明日は休み?」
「や、休みだけど」
「今日泊まっていけば?」
「……え?」
「意味、分かるよね?」
途端に赤く染まる綾子さんの顔。