現代のシンデレラになる方法



そして際どいところを責めてくる。

そんなとこ触られたらもう、やばい……っ。

私は早々に根を上げ昴の手を掴んで訴える。


「昴、もういい……っ」

「なんで、気持ち良くない?」

「いいけど…っ、もう声我慢できない……っ」


嬌声混じりにそう訴えると微笑む昴。

頂きが近いことに昴が気付くと、その手は更にそこへ導くものに変わる。

そして舌まで付け加えられて、もう声なんて自制できない。


「昴、昴っ、お願い……も、本当だめ……っ」


このままとろけるような快感にその身を全て委ねてしまいたくなる。

しかし、この壁一枚向こうに人がいると思ったら、というその羞恥心だけで必死に理性を繋ぎとめていた。


だけど、これじゃ……。

もう本当に我慢できない。


いよいよ本格的に声が漏れ出して足の狭間の昴の頭を掴んで、容赦ない昴に助けを乞う。

理性がまだ残る間に、泣きながら昴の名前を呼ぶ。


「昴……っ!」

すると昴はやっとそこから唇を離してくれた。

口を拭ってまた微笑を浮かべる様子がいやらしい。


そして、昴は私の唇を塞ぐ。

その瞬間、口に広がる自分の味。

そして、昴の手で強制的に上り詰めさせられる。


「んー……っ」

そのまま、昴の腕をぎゅっと掴んで高みへ極める。

一際高い嬌声は昴に飲み込まれて。


そのまま一息つかずに、そこに彼のものを突き入れられ思わず息を飲んだ。


「う、嘘でしょっ、なんで……っ」

「ごめん、俺ももう我慢できない……」

「ばかっ、信じらんない……っ!」


余裕ないのはあんただけじゃないのに……っ。

息を切らしながら罵声を彼に浴びせていると、昴が困ったように笑う。


「ごめんてば、はい、もう黙って」


そしてまた唇を塞がれると、律動し始めた昴。

それは最初から、手加減なしの激しいものだった。


思わず目を見開く、いきなり与えられた抗いたい程の快感。

抵抗しようものなら、わざと、きわどいところを責められ力を奪われる。


彼に翻弄されるまま、私は彼に身を委ねるしかなかった。









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