現代のシンデレラになる方法
「あれ、何?」
「いや、あんたのことちょっと話したら会いたいって出てきちゃってさ」
「で、俺のことなんて紹介したら、ヒモっていう設定になる訳?」
「み、皆酔ってるからさ。25の若い男とその付き合ってるって言ったら発想が飛躍しちゃって」
ははは、なんて笑ってごまかすも昴は笑ってない。
さっきの笑顔はどうしたのよ。
てか、元はと言えばはっきりさせてくれない昴が悪いんじゃないの。
車内で重苦しい沈黙。
そんな中、タイミング悪くなり始めた私の携帯。
[さっき連絡先交換した……]
あぁ、そういえばさっき交換した男の人か。
ちらっとチェックしてそのままバッグに携帯を戻す。
また沈黙、そしてまた他の男からメールが来て携帯が鳴る。
[今度良かったら、飲みに行きませんか……]
[先程はどうもありがとうございました……]
そんなのが続いたがどれも返す気はなく確認してすぐバッグに戻す。
「……二次会でいい男いた?」
すると、昴が唐突に口を開いた。
「え?なんでそんなこと聞くの?」
「さっきから携帯鳴りっぱなしだから、どうせ全部男からだろ?」
「何?ヤキモチ?」
少しでもこの空気を変えたくて、茶化すように冗談半分で言ってみた。
「うん」
だけど昴はいたって冷静で、怖い位素直に答える。
あら、なんだかご機嫌ナナメ?
でも、ちょっと可愛い。
思わず顔がにやけちゃう。
そんな私の反応が面白くない昴。
また、沈黙。
こうしていては先には進めない。
自分から切り出すことに。
「……今日あんたのこと友達に聞かれて、ちゃんと彼氏だって言えなかった」
「なんで?」
「あんたからちゃんと返事もらってないから」
「俺はもう付き合ってるつもりでいたんだけど」
目からウロコとはまさにこのこと。
まぁ、私のこと好きでいてくれてるんだろうな、とは思ってたけどさ。
一言あってもいいんじゃないの。
「もー、言葉で言ってよ」
「言わなくても分かるもんだろ」
「分かんないよ、ただでさえあんた天邪鬼だし」