現代のシンデレラになる方法


「悪かったな。だから男の連絡先聞いてきたんだ」

「それは違うよ、場の流れで断れなくて」

「じゃ断れなかったら、ホテルまで行くのか?」


何で、そんな極端なことを言いだすんだこいつは。


「行く訳ないでしょっ」

「……俺がさ、なんでわざわざ横浜まで迎えに来てるのとか。分かってんの?」

「ドライブデートでもしたかったの?」


すると的外れな私の答えに、はぁとため息をつく昴。


「あんた、男から声かけられやすいだろ。しかも同い年同士の結婚式となったら、同じ世代の奴ばっか集まる訳じゃん」


よく同い年同士って覚えてたな。

きっと新郎新婦の名前さえ憶えてないだろうに、そこだけ覚えてるなんて。


「俺としては、やっぱ焦るし気になるんだよ」

「もう私はちゃんとあんたのこと好きだって言ったじゃん」

「じゃなんで断れないからって、連絡先聞いてくんだよ」

「あんたのこと彼氏だってちゃんと言えてたら、こんなことにはならなかったんだけど」

「俺のせいだって言いたいの?」

「だから、昴が一言好きって言ってくれたら全部解決するんだって」

「はぁ?やだよ」


……やだよ?

はぁ?と聞き返したいのはこっちだ。

思わず昴を見て目を見張る。


「何?恥ずかしいの?」

「……別に、恥ずかしくはないけど」


もう、分かりやすいなー。

顔に、そんなこと恥ずかしいから言えませんてもう書いてあるもん。


だけど、私だってここで引き下がれない。

どうしても直接、昴の口から聞きたいんだもん。


昴も好きでいてくれているだろうとは思っていた。

でもそれは願望に過ぎなく、心のどこかではいつも不安だった。

本当に私のことが好きなのか、遊びじゃないのか。


そして今日友達に、若い男は信用ならん、遊ばれてる、騙されてる、と酷く否定された。

それは私も、はっきり返事をくれない昴に内心思っていたことだった。


心が大きくぐらつかされる。

昴にはどうでもいいことなんだろうけど、私には重要なことなんだよ。


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