現代のシンデレラになる方法
「東條先生が、医局に荷物がたくさんあるみたいで運ぶのを手伝って欲しいって」
「え?」
正直言うと、外科に行くのは億劫だった。
2人ほぼ同時期に辞めることが決まって疑いが決定的になってしまったから。
それから看護師さんが怖くて仕方なかった。
あれからというものの別に何かされたって訳じゃないけど、なるべく関わらないようにしてきたのに……。
言われた通り、外科の病棟へ行くとなぜか暗いナースステーション。
嘘、まだ消灯するには早くない?
てかナースステーションをこんなに暗くしたらまずくない?
そのまま医局に行くもこっちも真っ暗で誰もいない。
とりあえず病棟に戻ってナースステーションに入ったところで、パッと電気が点いた。
急に眩しくなって、目を細めると飛び込んできたのはケーキを持って出てきた看護師さん達だった。
それだけではなく外科のドクター、師長まで勢揃い。
せーのっ
「おめでとうございまーす!」
小さな掛け声とともに、声を揃えて祝福してくれる。
ケーキの上にはハッピーウエディングと筆記体で書かれたメッセージが。
しかも夜の7時をまわったところなのに、日勤終わりのナースが皆残って仕事中の夜勤のナースまでいる。
思わぬサプライズについ涙ぐんでしまう。
外科の看護師さん達には嫌われてるとばかり思っていたから……。
まさかこんな祝福してくれるなんて。
そして昴先生に連れられやってきた、先生。
目の前のケーキに目を丸くしている。
「え?何これ?」
「じゃーん、ウエディングケーキでーす」
外科の女の子達が高い声を揃えて言う。