現代のシンデレラになる方法



それから先生のおかげで患者さんはどうにか持ち堪えた。

3人で先生に深々とお礼をすると、先生は「また何かあったら電話して」と眠そうに医局へ戻って行った。



人に怒鳴ったのは初めてだった。

新人の頃、数え切れない程怒鳴られた。

その時もショックだったけど、まさか自分が言う立場になるとは。

目を赤くした尾川さんが目に入るも何もフォローできない。

私が傷つけたのだ。

しかし言った方もこんなにダメージがあるなんて。

ろくに声もかけれず、そのまま夜勤が終わってしまった。


今度会ったら、尾川さんにどうフォローしようか。

どうして、こう上手く人付き合いできないんだろう。

こういう時、不器用な自分が嫌になる。


そんなことを悶々と考えながら、帰りのエレベーターに乗ると、そこには当直明けの東條先生も乗っていた。



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