ご主人様に監禁されて



一一トントン、

ノック、された。


メイは肩をこわばらせ、怖さに震えながら布団を握りしめる。

(ご主人さまぁ…)

助けて、助けて。
泣きそうになりながら、メイは目をつむった。


一一がちゃり


金具を回す音。
いつもだったら、飛びつく音なのに。

「失礼します」

凛とした、高めの女の子の声。

男の人でないことにどこか安心しながら、それでも恐怖に震えていた。

「ちょ、リル…よくないって!」

(お、男の子…かな)

何やら声変わりしていない男の声も聞こえる。
途端に恐怖が増し、涙が出てきた。


「気にならないんですか?浮ついた噂の一つもないルイさんの女ですよ?大スクープじゃないですの」

「ダメだって…絶対隠してるからには訳ありなんだってば!」

「ん、いい匂いがします…そこですね!」


ガバッと、布団をまくられる。

明るくなった視界に、メイはつい頭を庇った。


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