ベランダから見える星
その頃には千香は泣き止み,オムライスも食べ終わっていた。



「わりぃ…」


バツの悪そうな顔をして出てきた実。


千香はさっきまで泣いていたとは思えないような笑顔で『何が?』と言った。


そんな千香に実は『何でもない』と苦笑いをして冷えたオムライスに手をのばした。


多分実は千香が泣いていたことに気付いていたんだと思う。


だっていつも以上に千香に優しくしてたから。



「じゃあ私は先に寝るね?
 おやすみ。」


「「おやすみ〜」」


何だか邪魔者な気がして私は部屋に戻った。


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