ベランダから見える星
「本当なのか?」


やっと口を開いたお父さんに頷いてみせると,また固まってしまった。


実はというと,やっと進路決まったのか〜,といった感じで『よかったな』と言ってくれた。



「えっと…
 何も言わなくてごめんね?」


問題の3人に恐る恐る謝るけど



「「「………」」」


無反応。


助けを求めようとお母さんを見ると,嬉しそうな顔をしていた。


さっきの仕返しか…


お父さんにダメージを与えようと思ったんだろうけど…たくさんの人にダメージ与えちゃってるから。



「お父さん…反対?」


「………反対はしない。
 けど寂しいなぁ。」


え…


寂しいって…



「せっかく親子の時間が出来てきたのにまたなくなるんだよな…
 それが,って今更だよなぁ。」


お父さん駄目じゃん。


もうちょっと頭使わなきゃ。


私たち…永遠の別れじゃないし。



「たった1年くらい我慢しなきゃ。」


「そうだな…
 たったいちね…1年!?」


ありゃ言ってなかったっけ?


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