*ヒーローボーイズ*



いつもの電話が家中に鳴り響いた。





まずいっ!リビングには和奈が…っ






「和奈!!……っ!?」

「………美月、どういうこと?この男は誰なの?」




目の前には、電話を手に持ち呆然とした顔であたしを見る和奈が居た。





「ねぇ美月っ…この人誰?」

「……今すぐ電話きって」

「美月…?」

「お願い、早く…ッ」

『羽月、そこに居るのか?電話出てくれたのはお友達かな?』

「っ…和奈早く!」

「…う、うんッ」




ガチャッ………プープープー






「…今の人、美月のこと羽月って…それって妹の羽月ちゃんのことだよね?」

「……もう行こ」

「美月、ちゃんと話してっ…私は美月を助けたいの」

「これはあたしの問題だから、和奈には関係ないから安心して」

「そんなんで安心できるわけないでしょ!…美月の問題は私の問題でもある、だから1人で抱え込もうとしないでっ…」

「でも、これはおふざけとかじゃないのっ、和奈を巻き込んでもし怪我でもさせたら…」

「怪我なんて、そんなん美月がひとり苦しむより全然マシに決まってるじゃん!あんたはいつも全部ひとりで抱え込み過ぎなのッ!…もっと私に頼ってよッ…」




言葉が出なかった…あたしは和奈に心配を掛けたくなかっただけなのに、どうしてそんな顔してるの?


今まで男子に虐められたり転んだり、何があっても泣かなかった和奈が今…泣いてる……






「美月、私が信用出来ないの?私達は親友じゃなかったの?」

「違うよ!和奈は一番大切なあたしの親友だよ!…でも、それでもやっぱり和奈に迷惑はっ…」

「私に気を遣うその態度の方がよっぽど迷惑よ!…もっと、自分を大切にしてよっ」




そう言ってあたしを抱き締めた。



手は微かに震えていて、あたしは後悔した…










あたしは馬鹿だ……唯一の親友を泣かせるなんて、こんなの“あの時”と同じじゃん…
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