Wonderful DaysⅢ【berry’s cafeバージョン】
「……っ、」
喉に食い込む首輪が痛い。
文句を言いたいのに、苦しくて言葉が出てこない。
生理的に滲みだした涙目で、目の前の男を睨みつけても
「いい眺めだな」
口端を歪めながら見下ろされるだけ。
「蹴飛ばされるから、足も繋いでおけよ」
「オッケー」
片足も手錠によってソファーの足と繋がれ、完全に動きを封じられた。
ここまでされたら、どうすることもできなくて。
「おい、Mよこせ」
「はいよ」
鎖を持っている男の手に乗せられたMと呼ばれる薬が目の前に迫ってくるのを、ただただ凝視する。
……このまま薬を飲まされて、もう二度と魁さんに会えなくなっちゃうの?
脳裏に浮かんでくるのは、どこまでも優しい眼差しを向けてくれるダークブラウン。
魁さんに会えなくなるなんて……
───そんなの、絶対に嫌だ!!