不道徳でも愛してる2〜もうひとつの愛のカタチ〜【短編:完結】
『…さっきから聞いてりゃ
好き勝手ばかり言いやがって…。』
社長は睨みつけたまま舌打ちをした。
……怒ってる……怖い。
痛くはないけど両肩を掴まれて
身動きは取れない。
社長の顔が見れずに
私は再び俯いてしまった時
『…いいか、良く聞けよ!!
あの女性は
俺とあの会社を立ち上げた
先輩の嫁さんであって
俺の嫁じゃねえよ!!
……ちなみに俺は独身だ!!』
と、衝撃の事実を口にした。
…えっ!?
頭の中が一瞬ショートした。
…あの人は社長の奥さんじゃないの?
社長は独身…なの?
私はゆっくり顔をあげた。
「…社長の奥さんじゃないんですか?」
ポツリと呟く私に
『…ああ。
先輩の嫁さんだって言ってんだろ!!
コーヒー牛乳買おうとして
偶然あの店で会ったから喋ってただけだ。』
「…でも、だって…社長……指輪。」
ずっと気になっていた左手薬指。
私と同じようにしていたら
誰だって結婚していると思ってしまう。