不道徳でも愛してる2〜もうひとつの愛のカタチ〜【短編:完結】

すると

『…ああ、コレはフェイクだよ。』

社長がそう言って

さっきよりは穏やかな顔で

フッと口角をあげた。


「……フェ……フェ…イク?」

少しだけホッとしつつも

指輪の理由がわからずに

首を傾げる私に社長は話を続けた。


『……フェイクだ。
コレは俺に寄って来る
面倒でうざい女達を除ける為に
フェイクとしてはめてるだけ。
本当の俺は正真正銘の独身だ。
だからリーナを
こうして俺の家に入れた…。
……で…暴走の誤解は解けたか?』

そう言って社長は

再び睨みつけるような目つきで

私を見下ろした。


さっきの事を思い出した私は

「…も…申し訳ありませんでした。」

そう慌てて謝罪した。


『…もういい。
誤解だと俺から言っておいたから。』

社長はため息を吐いた途端

急に不敵な笑みを浮かべると

『…まぁ…でもリーナが誤解して
暴走してくれたおかげで
お前の気持ちは良くわかったよ。』

と、社長は私をジッと見つめた。




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