不道徳でも愛してる2〜もうひとつの愛のカタチ〜【短編:完結】
その爪痕がその証拠。
私は夫の体に
今までそんな事をした事がなかった。
なのに、燎次の体には
私が与えた無数の爪痕が刻まれている。
本当に私ってば何をしてるんだろう。
私は…やっぱり淫らな女だ。
そしてもう…私…終わっちゃった…。
もうこれで
何もかもが終わっちゃった。
この事を黙っていてもいずれ
燎次と不倫してしまった事は
何らかのカタチでバレるかもしれない。
不貞行為としてみなされて
離婚は確実であの家には戻れない。
慰謝料もきっと請求される。
そしてこの事で燎次にも迷惑をかける。
燎次は夫の知り合いの息子だから
きっと巻き込んでしまう。
その結果
巻き込まれて嫌気がさした燎次から
私は確実に見捨てられる。
燎次も仕事も失った挙句
幸せな時間が一瞬にして
地獄に堕ちてしまうんだ…。
夏の暑さと燎次との行為で
熱かったはずの体内が一気にサーッと
嫌な冷気で冷めていくような感覚に
私は見舞われ始めた。