不道徳でも愛してる2〜もうひとつの愛のカタチ〜【短編:完結】
確かに夫の事は考えてた。
考えずにはいられないよ…。
でも
燎次が思いっきりムカつく事って何?
「……燎次…何の事…んっ。」
聞こうとした私に
彼は再び触れるだけながらも
強く唇を押し付けてキスをした。
『…ったく…。
リーナは俺の話を
全く聞いてなかったのかよ?
…それとも
俺が信用出来ないのかよ?』
離れた私の唇を親指でなぞりながら
燎次はなおも鋭く私を見つめた。
「…あの…だから…その。」
なぜ、燎次が
こんなに私を睨みつけるのか
私が何を怒らせたのかわからなくて
そもそも…信用って?
「…ご…ごめ…わ、わからなくて。」
恐る恐る燎次に謝ると
はぁっ…っと大きくため息をつきながら
『…ったく、アンタって奴は。
だったら、しゃあねえな…。
遠回しじゃ効果ねえみたいだし
こうなったら俺が
直接わからせてやるしかないのかもな?』
そう言って燎次は
私の顎から手を離した代わりに
私の左手をグイッと掴むと
薬指にはめていた夫との結婚指輪を
私の指から強引に引き抜いてしまった。