不道徳でも愛してる2〜もうひとつの愛のカタチ〜【短編:完結】
「……な、何!?」
ほんの僅かな瞬間の出来事だった。
スルリと指輪を抜き取られた
私の左手薬指には
指輪がはまっていた痕だけが残っていた。
「…えっ、ちょっ…燎次…返して!!
それないと…私っ!!
ねえ……ちょっと!!」
私は燎次の腕を掴むと
抜き取られて握られている
私の結婚指輪を返して貰おうとして
手を伸ばした。
しかし、燎次は
指輪を掴んだ手を上にあげた。
『…コレは柊のオッサンからのだろ?
だけど、俺は言ったよな?
『柊のオッサンの所へ二度と帰さねえ。』って…。
だから、アンタが
いつまでもこの指輪をはめて
オッサンや柊一族の支配下にいて
縛られ続けるのはムカつくから
俺が柊一族から解放してやるよ…。』
そう言ってベッド備え付けの
引き出しを開けた燎次は
中に入っていた
濃い青色の小箱を取り出し
私の指輪を仕舞いこんだ。
そして燎次は
さっきの小箱をパカッと開けて
親指と中指で何かを取り出すと
『…リーナは俺のモノ。
二度と外すな。』
と、私の左手を取ると
薬指にググッとそれをはめ込んだ。