不道徳でも愛してる2〜もうひとつの愛のカタチ〜【短編:完結】

あまりにも突然のプロポーズに

私の思考が一瞬止まってしまった。


「………。」

ボーッとなる私に

『…なぁ、リーナ…何とか言えよ。
まぁ、ノーでも
俺はアンタを帰さねえし
オッサンとは必ず離婚させる…。
……必ず俺の嫁にする。」

そう強気に略奪愛発言をしながらも

燎次の瞳がほんの少しだけ

不安そうに見えた。


「…燎次。」

私は引っ掻いてしまった燎次の体の

爪痕にそっと手を伸ばして触れながら

「…燎次は…本当に私でいいの?
離婚問題に巻き込まれても後悔しない?
だけど、もし夫が
離婚に応じてくれなかったり
私が不貞行為で訴えられて
慰謝料を請求されるのは確実だと思うし…。」

私は事件直後に一度

夫に離婚を申し出ていて

拒否されていた。


今度は状況は違うから

柊家からなじられるのも

離婚する事も確実な事になるとしても

私はきっと慰謝料を……。

しかも払える額かどうかはわからない。


私がまた俯きかけた時

『…んな事、最初からわかってる。
けど俺は、リーナを必ず奪う。』

燎次は私の顎を持ち上げると

強く唇を押し当てた。
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