不道徳でも愛してる2〜もうひとつの愛のカタチ〜【短編:完結】
「…私、燎次が…燎次が好き。
私…子ども産まない事を責められて
愛人とか代理出産の話まで出されて
辛くて…あの場にいたくなくて
逃げてきちゃった…。
嘉之さんは庇ってくれたけど
もう私…院長夫人も嫌…。
私は…燎次といたい。
助けて…燎次…あの家…もう嫌…。」
と、背中に腕を回して
素直な気持ちを呟いて泣きじゃくった。
『…クソッ…あのババアか。』
私を優しく抱き締めながら
燎次は低い声で呟いた。
…知ってるの?と聞こうと思ったけど
それ以上に燎次の腕の中は
居心地が良くて
抱き締められる腕の逞しさや
撫でる手の優しさが嬉しくて
何よりもこんな私を愛してくれて
罪も十字架も
一緒に背負う覚悟でいてくれる。
そんな燎次の熱い気持ちが
私の涙を止まらなくさせていた。
『…辛かったな…今まで。
アンタは俺が絶対に助けてやる。
だからもう大丈夫だ…。
絶対に帰さねえから
俺とここで一緒に暮らしてくれ。』
燎次は私が泣き止むまで
ずっと抱き締めて頭を撫で続けてくれた。