不道徳でも愛してる2〜もうひとつの愛のカタチ〜【短編:完結】
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コンコンコン……ガチャ。
『……リーナ。』
いつも余裕の表情で、俺様で
独占欲が強いけど優しい
今の私の夫、森園燎次は
真っ白のタキシード姿に
髪をワックスで固め
耳には
私が昨年の誕生日にプレゼントした
ブルーサファイアのピアスが輝いていた。
妖艶な姿を惜しまずに晒しながら
新婦控室へと入ってくるなり
メイクを直して貰っていた
私の所へ駆け寄ると
『…プランナーに聞いた。
リーナが泣いたから
今メイクを直してるって…。
けど、やっぱ原因は
オッサン…アンタだな?』
そう言って、燎次はジロリと
近くのソファーに座っている
私の元夫の柊嘉之に
『…リーナに変な事
吹き込んでねえだろうな?』
と、不機嫌そうに睨みつけた。
嘉之さんはクスッと笑って立ち上がると
『…相変わらずな口の聞き方だな。
元妻に祝福の言葉をかけるぐらい
許してくれてもいいだろ?
僕は里依奈との結婚式が
出来ずじまいだったからね。
……チャペルで待ってるよ。』
そう言って嘉之さんは
私達に背を向けて扉へと進もうとした。