志ーこころー 【前編】─完─
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ドスッ……




志乃「……グッ……カハッ!!!!」





なぜか男たちから暴力を受けている今


今日で3日になる




?「吐けよっ!!!てめぇ、長州の間者だろぉがっ!!!!!!」



しかも訳のわからないとこばかりあたしに強要して、訳のわからないことを吐けという。



腫れ上がったまぶたをなんとかこじ開けて、男を睨む


志乃「…………だっ……から、あたしはっなにも知らねぇっ……つってんだろォがッ……!!!!」




前髪を強引に掴まれて、思わず顔が歪む


「……坊主には悪ィがな……俺らだってこんな餓鬼にこんなことしたかネェんだよ……」

そう言って、顔を歪ませる筋肉質な男。

志乃「…………じゃぁ、あたしを家に帰せっ……!!!!」



?「……………………吐いちまったら楽になれんのにな……」

ーーバシャァッ

男は水をあたしにぶっかけた






志乃「……ゴホッカハッ……カハッ…………ハッ……」




?「……お前は……その口の硬さ、こっちが関心するぜ……まったくよ……」



男はそう言い残して扉を閉めた。






なんだって……


志乃「……んなもン知ったこっちゃねェってんだ…………」




ぽつりと、薄暗い蔵のなかで 志乃の言葉は消えた。






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