CHECKMATE
翌日。
密売組織の情報を得られぬチーム『S』は、すこし焦りを感じていた。
そんなチーム『S』の部屋は、何とも言えぬ緊迫した空気に覆われている。
「絵里が勤務していたクラブは既にたたんでおり、現在は風俗の店が入ってます。店の詳細は現在倉賀野が調査中です。それから、絵里とホステス仲間で通ったというホストクラブですが、現在も営業してました。店の名前は『Printemps(プランタン)』。オーナーは前田保・38歳。ホスト上がりの男で、店の評判はあまり良くないです」
水島の報告に続くように剣持が口を開いた。
「木内が足を運んだ雑居ビルですが、木内の女が605号室に住んでいる事が明らかになりました。女の名前は堀口佳代子・33歳、4歳の娘がいます。そして、驚く事に……クラブ『AQUA』のオーナーです」
「クラブ『AQUA』?じゃあ、やっぱり店もグルだったって訳か」
「………そうなりますね」
剣持が顔を歪めると、
「木内の女・堀口佳代子は、前田保の実の妹だ」
トドメを刺すように神保の低い声が室内に響き渡った。
「はっ?」
「2年前に離婚してるが、苗字はそのままにしたんだろうな」
「『AQUA』と『Printemps』、名前こそいい響きだが、プンプン匂うな」
千葉の言葉に反応するように、メンバーが頷く。
すると、
「班長っ!」
パソコンで調べ事をしていた倉賀野が、突然声を張り上げた。