CHECKMATE


千葉と倉賀野がクラブ『AQUA』へと通う事、4回目。
千葉が落とせると睨んだ人気NO.2の“ほのか”をターゲットに、中3日で店へと顔を出していた。
怪しまれない為に慎重に事を進める作戦である。

約束の時間より15分程早くに入店した千葉と倉賀野。
お目当ての“ほのか”が別の卓に着いている事もあり、ヘルプのホステスがテーブルに着いた。

そして、話す事数分。
白いロングドレスを纏った“ほのか”が優雅に姿を現した。
すると、千葉のとなりに座っていたヘルプの子がすぐさま場所を譲り、倉賀野の隣りに移る。

小一時間ほど談笑した千葉とほのか。
何やら、ほのかが数分ほど前からそわそわし出したのである。

「どうかしたのか?」
「えっ?」
「さっきから、少し変だぞ?」
「……そうですか?」

“刑事の目を侮るな?”千葉は心の中でそう思いながら、心配そうな表情を浮かべほのかの髪に指先を滑らせる。
すると、瞳を揺らしながら千葉を見つめ、

「ごめんなさい、ほんの数分だけお席を離れても宜しいでしょうか?」

膝の上でギュッと両手を握りしめるほのか。
千葉は、彼女が化粧室へ行きたいのだと判断し、優しく微笑えむ。

「あぁ、いいよ。その代わり、直ぐに戻って来てくれよな?」
「あっ、はいっ!直ぐに戻って参りますのでっ♪」

パッと明るい表情になったほのかは優雅にお辞儀をして、席を外した。

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